不毛な議論を避けるための相手に勝つ会話術

人間関係がうまくいくかどうかには相手を説得させる必要がある。

そのために必要なことは「論理」を大事にすることだ。ではこの「論理」とはどのようなものなのか。

それは歌舞伎、茶道、将棋、囲碁などにも共通する一定の「型」のようなものだ。

「相手がこうしたら、こちらはこうする」といった定石を覚える必要がある。

この定石を覚えてしまえば人間関係は必ずうまくいき対人関係に悩むこともなくなるだろう。

今回はこの定石をいくつか紹介したい。

 

【1】短所を指摘されたら認めて長所に変える

世の中には完璧な人間などいない。

つまり誰もが短所を抱えて生きていると言い換えることもできる。

もし短所を否定されたのならばその短所を認めて長所に変えてしまえばいい。

そんなことできるの??と思うかもしれない人のために1つの具体例を提示しようと思う。

 

三木武吉という日本の政治家を例にする。

彼は鳩山一郎の盟友で、自由民主党結党による保守合同を成し遂げた最大の功労者であり「ヤジ将軍」「策士」「政界の大狸」などの異名を取った人物だ。

三木武吉は郷里の高松から衆議院選挙に立候補した。

 

対立候補が聴衆に対して、

「みんな、聞いてくれ、三木武吉なる男は

東京でつくった「めかけ」を3人も連れて帰り、小豆島に住まわせてる。

このような、不義不道徳な男が四国より選出すれば、四国の不名誉であり、恥辱である」

と聴衆に訴えた。

 

すると、三木武吉はやおら、おもむろに

「ただ今、無力な候補者が私が「めかけ」を3人も連れて帰ったと言っているが、

物事は正確でなくてはいけません。訂正しておきます。

女性の数は3人ではありません。5人であります。」

 

会場が爆笑に包まれると、一転、しんみりと三木は語る。

 

「私は高松を飛び出してから、苦労に苦労を重ねました。

いろいろな事情から多くの女性とかかわりを持ちました。その

女性たちはいずれも齢をとって、今は廃馬であります。

彼女たちが私を頼る限り、私の都合で捨て去ることはできません。

この人々を養うことは私の義務だと思っております。それも

3人じゃない、5人です。訂正しておきます。」と

やったから、満場は拍手喝采だった。三木武吉はトップ当選した。

という話である。

 

こんな風に違った角度から物事を捉えることができれば短所は長所になり武器にもなる。

【2】相手の主張を取り入れて反論をする

相手の主張に真っ向から反論すると相手もムキになって反撃を仕掛けてくる。

相手から反撃を受けずに自分の主張を相手に理解させたいときに何が必要か。

それは相手の主張を用いて反論をすることだ。これをされると相手は自ら述べた理由に反論することができないのだ。

つまり議論において有利な状況を作り出すことができるのである。

あくまでも相手の理論を尊重しながらだからこそ価値があるという風に議論を導くのだ。

 

上記の二つの方法を用いるだけでも議論などで相手に負けることはない定石を覚えたことになる。ぜひ使用してもらいたい。
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