2016年1月16日に起きた軽井沢スキーバス転落事故。
定員45名を乗せた大型観光バスが、ガードレールをなぎ倒して道路脇に転落。
死傷者15名、負傷者26名を出す悲惨な事故が起きました。
今回は、バス・自動車事故の際、少しでも生存確率をあげる方法を紹介します。
バス・自動車事故の死因
バス事故での生存確率を少しでも上げるためには、事故による死因を知っておく必要があります。
これらを頭に入れ、緊急時に少しでも対応出来るように事前に準備しておきましょう。
頭部・首への衝撃
バスに限らず、自動車事故での死因のほとんどが頭部・首への衝撃です。
シートベルトをしていない場合、事故の衝撃でシートから投げ出され、窓や天井、壁に頭を強くぶつけてしまいます。
頭部・首は人間の急所でもあります。
重さ1.3トンの乗用車が時速100キロで壁にぶつかった場合の衝撃は、約100トンあるといわれています。
その衝撃が頭部・首に加われば、間違いなく命に関わるダメージになります。
全身打撲
また、交通事故の死因で多いのが全身打撲です。
広範囲の打撲や、外部からの強い衝撃を受けると、身体の細胞が潰れ、細胞内の液体(カリウム)が外に絞り出されます。
漏れ出たカリウムがリンパや血液に流れ、身体に巡ると、心臓が止まってしまう“カリウムショック”が起こり、死につながります。
また、他にも内蔵に強い衝撃が加わって起きる内臓破裂や、大量出血による出血性ショックで命を落とすことが主な死因としてあげられます。
生存率を少しでも上げる3つのポイント
シートベルトの着用
バスの事故の死因で最も多いのが、「事故の衝撃でシートから投げ出され、頭部や首、全身を強く打つこと」です。
これを防ぐためには、シートベルトの着用が最重要になってきます。
バスは乗車位置が高いため、乗用車での事故より、前後左右へ振られる力が強く加わります。
そのため、たとえ速度が出ていなくても、シートベルトをしていないと簡単にシートから放り出され、窓や天井、壁に打ちつけられます。
もちろん、その衝撃は乗用車での事故の衝撃を遥かに凌ぎます。
バス・自動車の事故にあった際、助かった方と亡くなった方の違いは、”シートベルトをしていたか、していなかったか”であることがほとんどです。
バス・乗用車に乗る際は、必ずシートベルトを着けましょう。
「シートベルトをしていると、お腹が苦しいから・・・」と言ってシートベルトしていない方。
「今日ぐらいはしなくていいか」と思って気を抜いている方。
シートベルトひとつで、あなたの命は大きく左右されます。
絶対に装着してください。
事故の衝撃を緩和する姿勢
シートベルト装着はもちろんのことですが、次に重要なことは”衝撃を緩和する姿勢をとること”です。
不意な事故の場合には難しいですが、少しでも運転に違和感を感じた場合は、衝撃を緩和する姿勢を取ってください。
追突や衝突の際に最も怖いことは首の頸椎損傷です。
不意な衝突で首に強い衝撃が加わると命に関わります。
そのため、如何に衝撃を緩和するのかが肝心になります。
運転席に座っている場合
身体を助手席側に少し傾け、顎を引きます。
ハンドルは8時10分の位置に握り、肘を少し曲げ、ある程度力を入れましょう。
そして、ぶつかる直前に一瞬力を入れて身体を硬直させます。
助手席に座っている場合
身体を運転席側に向け、顎を引き、両腕を胸の前で組みます。
後部席に座っている場合
助手席と同様、顎を引き、両腕を胸の前に組みます。
もしも、横に倒れ込めるならば倒れた方が良いでしょう。
乗用車であれば、日常からヘッドレストの調整を忘れずに行いましょう。
他にも、“床に足をつけること”・“身体を折り、手で足首を掴むこと”・“前屈みになって頭を前のシートに付けること”で衝撃を緩和することが出来ます。
生存確率の高い座席位置
バス
バスの追突時に一番危険度が低い座席は、“運転席の後ろ2列目通路側”です。
もしも、座席を指定出来るなら、万が一に備えてこの座席を選びましょう。
他にも、“前に席がある”・“バスの前側”・“右側で二人掛けの通路側”の座席は、他に比べて安全だといわれています。
自動車
自動車の一番生存確率が高い座席は、“後頭部座席の真ん中”です。
次に“運転席側の後部座席”、“助手席の後部座席”、“運転席”、“助手席”の順番です。
ちなみに一番安全な車の色は“白”だそうです。
2ページ目は、様々な状況での事故への対応方法です!
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