2016年1月21日に放送された『カンブリア宮殿』で紹介された島精機製作所の社長・島正博。
世界中のファッション業界で愛用されている“編み機”を始め、様々な発明品を世に送り出しており、“和歌山のエジソン”とも呼ばれています。
そんな島正博さんの凄さに迫ります!
島正博のプロフィール・経歴
生年月日:1937年3月10日
出身:和歌山県和歌山市
血液型:A型
高校:県立和歌山工業高校・機械科
職業:発明家、株式会社島精機製作所・代表取締役、わかやま産業復興財団・理事長、日本繊維機械協会副会長
受賞:大河内記念生産特賞(2007)、第17回企業家賞(2015)
和歌山県和歌山市で生まれた島さんは、10代の頃から発明に熱中し、16歳の時には手袋編み機の特許を取得しています。
中学2年生の時に近所の編み機などの修理工場でアルバイトしており、そこで機械についての知識を得たそうです。
高校卒業後、1962年に“手袋編み機の自動化”を目標とし、島精機製作所を設立しました。
最も力を注いでいることは“研究開発”で、1995年には無縫製ユニット横網機“ホールガーメント”を発明しました。
これを機に世界中のアパレル業界から注目され、ホールガーメントは“東洋の魔法”とさえ言われました。
”和歌山のエジソン” 島正博の凄さ!!!
世界のファッションを変えた“島精機製作所”!
島さんが、1962年に設立した“島精機製作所”は世界のファッション業界を大きく変えました。
設立から3年後の1965年には、手動だった手袋編み機を電動式に改良し、大量生産が出来るようになりました。
その時に生まれたのが“軍手”です。
大量生産出来るようなったおかげで全国に普及し、今では家に必ずある商品になっています。
1979年にはコンピューター制御横編み機を開発しました。
これにより、これまでの編み機では出来なかった複雑な柄を編めるようになりました。
さらに16年の年月がたった1995年、世界のファッション業界を震撼させる発明品が世に送り出します。
その発明品こそ“ホールガーメント横編み機”です。
ホールガーメント横編み機の何が凄いかというと、今までの編み機は前・後ろ・両袖を別々に作り、人の手によって縫製していました。
ところが、ホールガーメント横編み機は、たった3本の糸を使って、胴体部分と両袖を同時進行で作り、その上、すべてを縫製してしまうのです。
つまり、コンピューターにデータを入れるだけで、人の手をいっさいかけず、一瞬にして、そのデザイン通りの洋服を作ってしまうのです。
世界中のデザイナーが口を揃えて「夢のような機械だ」と言うほどの発明品で、これまでのファッション業界の常識を大きく変えたのです。
ちなみに島精機製作所が作ったコンピューター横編み機の世界シェアは60%だそうです。
国内には競合が存在せず、まさに一人勝ち・・・
世界の第一線で活躍するまでに成長させた島さんの手腕にも驚きです・・・!
600以上の特許を持つ男!?
島さんは16歳で手袋編み機の特許を取得してから、現在までに600以上の特許を取得しているそうです。
ちなみに18歳までに100件くらい特許を出願したというのだから驚きです。
“ホールガーメント”のような世界を変える発明から、“音の出ないゴム底の下駄”や“自動車の方向指示器”、“発電ランプのスイッチ”まで・・・
とんでもない数の発明品を世に送り出した島さんについた異名が、“和歌山のエジソン”。
確かに発明王エジソンと言われても頷けますね・・・
家族も凄い!?妻・島和代と息子・島三博!
ちなみに、島さんの家族も凄い方達ばかりです。
島さんの奥さん・島和代さんは、和島興産の社長を務めていました。
残念ながら、心不全のため2013年6月に亡くなられたのですが、和歌山商工会議所の女性会長や和歌山県共同募金会の会長も務められました。
また、長男・島三博さんは、島精機製作所の副社長を務めています。
「血縁だから・・・」という声もありますが、それでも世界のトップで活躍する会社の副社長となれば、かなりの手腕が求められるでしょう。
今後、島さんが現役から退けば、三博さんが社長になるのでしょうか。
正博さんを越える発明品を世に送り出して貰いたいですね!
島正博の名言!
それでは島さんの名言を少し紹介します!
数々の発明品を世に送り出した彼が語る言葉をご覧ください。
規模が大きければ画一的になってしまいますが、
小さければ相手の立場を理解したり、
どう創造性を高めていくかなどを考えることができます。
買う人の満足が得られるようなモノづくりをしていかなければいけない。
どんなに会社が大きくなっても、買う人の立場に立って考えられる・・・
そんな姿勢を見習いたいですね!
「不可能ですよ」と言われると、
「やる気がないだけでしょう?」と言い返す。
これは、研究開発企業の経営理念を分かりやすく表現した言葉です。
この精神こそが、数々の発明品を生み出す原点なのでしょうね!
一回りする一秒の間に何も感じなかったらゼロ。
ゼロに何を掛けてもゼロ。
たとえ一秒でも何かを感じる感性がほしい。
感じなければ、一生何もなくて終わってしまう。
五感で感じたことが、第六感(閃き)にゆきつく。
採用面接の時に応募者を一回転させて、「何か感じましたか?」と尋ねた理由。
どんな些細なことでも、“何かを感じ取る感性”を磨いていきたいですね!
“和歌山のエジソン”島正博。
今後はどんな発明品が生まれるのでしょうか?
彼の生き方、考え方から多くのことを学びたいですね!
[ad#wildones]