10代の胸が引き裂かれるような切れ味鋭い恋愛を描いた”溺れるナイフ”は多くの女性読者を魅了し、ついに映画化が決定した大人気漫画です。
今回はそんな大人気漫画のどんな点にみんな魅力を感じているのか、映画が公開される前に漫画”溺れるナイフ”を読んだ感想をまとめていきます。ネタバレを含む記事となることをあらかじめご了承ください。
”溺れるナイフ”の主なあらすじ
小学6年生の望月夏芽(ナツメ)は親の仕事の都合で東京から浮雲町というど田舎へ引っ越すことになった。
東京では雑誌モデルをして華やかに暮らしていた夏芽は刺激のない田舎への引っ越しに落ち込むが、1人の同級生との出会いがそんな夏芽を変える。
その出会いというのが地元の元大地主「長谷川家」の跡取り息子で、比類ないカリスマ性を持つ男子・長谷川航一朗(コウ)、2人の持つ互いの特別な”感性”に共に惹かれあい2人が付き合ったのもつかの間…..2人をひきはなす事件が展開されていく…という全17巻の思春期独特のヒリヒリとした未熟ゆえの無敵加減を絶妙に表した恋愛作品です。
『溺れるナイフ』というタイトルの”ナイフ”とは、「十代の自意識」という意味だそうです。
物語は小学生から中学・高校生へと成長し、その都度、関係性にも変化をもたらす夏芽と航一朗が描かれています。
”溺れるナイフ”を読んでのみんなの感想
物語の中心となる人物は小学生 ということで、始めは少し驚きましたが
実際に読んでみると この2人、小学生とは思えないような
良い意味で大人っぽい雰囲気がありました。(笑)
でも、同時に 若いからこその甘酸っぱさのようなものもあり、
「破裂寸前の十代のこころを描く」という帯の言葉に妙に納得してしまいました。
都会から突然田舎に住むことになった
主人公の夏芽が出会った一人の少年。
恋なのか、憧れなのか、それともまた別の存在なのか。
物語の途中に出てくる突き刺さるような言い回しがリアルで
微妙な距離感と曖昧な2人の関係が、物語をより一層引き立たせていると思います。
次巻が非常に楽しみな漫画だと思いました。
すごく感動しました。
繊細な感情が伝わってくる、とても魅力的で、とにかく凄いです。
何度も何度も読み返したくなる作品です。
間違いなく、ジョージ朝倉の最高峰!
売れっ子ティーンモデル夏芽は親の事情で大都会東京から雄大な自然が自慢の、まあ平たく言えばド田舎な浮雲町へと越してくる。刺激的な日々から遠のき鬱々としていた夏芽だが、ふと足をのばした海辺で一人の少年と出会う。全てを見透かすかのような瞳をもった航一郎という名の少年は、夏芽と同様に挑戦的な刺激を求めていた。互いの力を見せ付けあい、呼応しあう二人の少年少女。それは恋と呼んでしまうのも惜しまれるほど気高き、未完成の魂と魂のぶつかり合い。だが夏芽のその思いはやがてコウちゃんと一緒にいたいという恋愛感情にかわってしまい・・元々ジョージは十代の“綱渡り的恋愛模様”を描くのが上手かった。これは少女マンガの王道という点でのジョージの持ちうる大衆性だ。しかしジョージの特異な点は、突き抜けて情熱的かつ大胆な描写力で、最終的に繊細な心の移り変わりをみせるところだ。大衆文学でありながら、純文学なのである。そしてこの「溺れるナイフ」においては、それを神秘的な大自然の中で繰り広げたことでより純文学性に磨きがかかった。これぞ、ジョージ朝倉の真骨頂!少女マンガ界において他に圧倒的の一言をいったことがあるのは岡崎京子だけなのだが、ドライでシニカルな“アメリカ文学漫画”の岡崎に対し、ジョージ朝倉のそれはウェットで直截な“日本文学漫画”といえる。そして岡崎京子不在の今、私はジョージ朝倉の更なる飛躍を大いに期待してしまう。
ジョージ朝倉は天才だと思う。
こういう気持ちの鬩ぎ合いとか書かせたらたまんない。
もう。
たまんねぇよ。
ていうか、
コウちゃんみたいな子に一度は遭遇すると思う。
なんていうか「光の塊」みたいな子。
それは優しくなんかなくて、ただ純粋に狂気で、乱暴で強烈で、心をかき乱されてたまらなくなるような。
そんな存在。
手に入れたくて、でも手が届かなくて。
自分の身を削ってでもどうしても近くに行きたくて。
恋愛よりもピュアな感情。
嫉妬と憧れと欲望がドロドロしてる。
そうだよ。
青春て、こうじゃなきゃ。
私はあまりに暇だった時に昔違う作品で読んだことのあるジョージ朝倉さんの本を何気無く買ってみました。
まったく期待してなかったんです…んが、読んでいくうちに作品に吸い込まれる感覚におちいり、一気に読んでしまいました!!
こんな気持ちになったのはかなり久々でした☆笑
不思議な雰囲気、火つけ祭の描写、好きな子に対する表情、ひとつひとつのシーンの見せかたに圧倒されましたっっ
今後の展開がかなり楽しみな作品です♪
一見の価値ありです!
すごい、大好きな漫画です。
絵が綺麗なのもそうですが、話の内容としても好きだし、
なんといっても登場人物の設定がはっきりしてる。
一人ひとりの気持ちだったり、抱えている闇だったり。ナツメにとって光で、神さんだったコウちゃんは
もう「俺にかかわらんで」と言ったきり。
それでも、コウちゃんを影で想っているナツメと大友。
なんだか見ていて暖かくなりました。そして、ナツメの闇が再発。。
どうなるのやらやら。コウちゃんとの関係もどうなるのやら。
早く続きが読みたいです。
ジョージ朝倉先生のセンスはズバ抜けてますよね。心情が表情で読み取れるし、最初6年生だったコウちゃんと夏芽がだんだん大人になってく思春期ゆえの心のもどかしさ、二人の魅力的な色っぽさすべて素敵です。話の流れも無理がなく、あ〜こんな時代自分もあったな〜。って感じです。とにかくコウちゃんがちょっと悪い思春期少年ですがやはり色っぽい男ですね。
溺れるナイフを読まれている人はいわゆる”大人買い”を推奨している人が多いです。その理由は次の巻を読むのが待てないから!というもの。
ぜひ映画を見ようという方はその前に漫画を大人買いで一読してみてはいかがですか??
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